ポルトガルのマルセロ・レベロデソウザ大統領が、日本の猛暑被害に対して、天皇陛下にお見舞いの電報を送っていた。と朝日新聞が報じていました。
今夏の日本の猛暑被害に対し、ポルトガルのマルセロ・レベロデソウザ大統領から見舞いの電報が7月31日に天皇陛下に届き、陛下が8月1日に感謝の電報を返した。宮内庁が2日、発表した。
陛下は日頃から大きな災害や国の慶事で各国元首らと電報のやりとりをしているが、宮内庁は「猛暑のお見舞いの電報はこれまで聞いたことがない」としている。
出典元:朝日新聞
ある国の元首が発信する電報や、天皇陛下の名前で発信する電報を「親電」といいます。
今回の報道は、日本の猛暑被害に対して、ポルトガルと日本の間で親電のやり取りがあった。ということを示しています。
親電について
ある国の元首が、他の国の元首にあてた書簡のことを「親書」といいます。親書を電送したものつまり電報を親電と呼んでいます。親電は国家元首間のやりとり、コミュニケーションということになります。
親書は署名入りの書簡でありいわゆる手紙であるので、送るのに時間がかかりますが、親電は電報なのですぐに届きます。自然災害などに対するお見舞いなどは送られるタイミングや早さも重要ですので電報を用いるのだと思います。
宮内庁では、過去のご親書ご親電の数を公表しています。
こちらを見ますと、平成29年度(2017年度)には、467件のご親電があったとのことで、電報を使用したメッセージのやり取りを通して、国際親善が図られていることが見て取れます。
今回のように日本での災害に対してお見舞いの電報を送ってもらって感謝の電報を返したり、海外で災害が発生した際には天皇陛下からその国の元首に対して電報を送っているのでしょう。こうしたことが報道されたりすることで、その国に対する国民のイメージもよくなり、国家間の親交が深まって仲良くなり、世界平和につながっていくのだと思います。
日々の親電のやりとりが、国家間の関係づくりに非常に重要な役割をしていることがわかりました。
我々の生活においても、電報というものが公式の場で今後も使われていくのだと感じます。
最後に、宮内庁発表のご親電の数を見ますと、毎年天皇誕生日に、200件前後のご親電を受け取っているのがわかります。頻度としては212件というのが最も多いです。おそらく、毎年天皇誕生日にご親電を送ってくれる国は決まっているんでしょうね。
212件より少ない場合は、天皇誕生日の前後に何らかのイベントがあり、ご親書、ご親電、もしくは直接お会いしたなどのやりとりがあり、ご親電を送る必要がなかったのかと思われます。