痛々しさがここちよい:NTT西日本の電報紹介ムービー「文例の森」

電報サービス

NTT西日本の公式サイトにて、電報の紹介ムービーが多数公開されています。

文例をセリフに用いたムービーなのですが、その内容がシュールでやや痛く、見てらんない雰囲気を醸し出しています。

おそらくその雰囲気は狙って作ったもので、裏を返すとかなり高度な企画と演出のもとでビデオが制作されており、それを楽しむのも面白いです。

 

その痛々しいムービー、最初はこちら。

不慣れな腹話術が、なんとも哀愁を誘うと思いきやそんなわけでもなく、笑いが起きるわけでもなく、なんとなく微妙な不安感をあおる、そんなムービーでした。
あまりにも突っ込みどころが多く不安に感じてしまい、その背景をいろいろと考えてしまうので、メッセージが頭の中に入ってきません。

最後に男の子のツッコミがあってなんとか助けられている、そんな雰囲気の1本です。

 

次の痛々しいムービーはこちら。

双子の女の子が歌うところはまだいいんですけど、、、

弟が現れるところが、ああ、そういう場面よくあるよね。という既視感のあるシチュエーションで、さらに弟の演技もビミョーな感じで、そのあたりが痛々しく感じます。

 

次はこちら。

一昔前の時代を感じさせるシチュエーションで、こちらも想像がいろいろ沸き立ちます。

前列の女の人が歌って踊って、周りの人がそれを無表情に眺める。。そんなシュールな絵柄で、一昔前の踊りと一昔前の歌、さらに歌は少し音が外れている。。。
音も雰囲気もあえて外して作っている。そんな感じを見せるように作られたムービーだと感じます。

 

音を外すといえば、こちら。

わざと音を外しているのか、歌がうまくない人を採用して演じてもらっているのかわかりませんが、音の外し方が面白いわけでもなく、不快感を感じるぎりぎり一歩手前という感じで、実はねらって作っているのではないかと思えるような音の外し方でした。

あと、声の出し方が痛々しい感じなので、こちらも言葉がほとんどアタマに入ってきませんでした。

 

次はこちら、

ただの風が吹く河原の風景映像に、どこかな、何かな、と、何かを期待させるシチュエーションで、歌を歌いながら自転車に乗っている男の人がただ通り過ぎるだけ。というムービー。

全く期待はずれな感じです。

さらに歌もうまそうに歌っていますが、音を外していますので気になる。そして歌詞があまりアタマに入ってこない。

ただ、最後に別の人とのすれ違いを入れたのはうまい演出だと思います。期待させるだけでとくに何も起きないですが。

あと、この場所と天気は、なかなか考えられていると思います。自転車に乗る男の人が、一度通り過ぎて再び画面に戻ってきてアップになっていくこの道と、カメラの位置。夕暮れ時、風になびく草。背景のマンションや最後に映る鉄橋、空の雲の感じなど、非常にバランスがとれていると思います。
だから、これも考え尽くした演出で、わざとこういう映像を撮っているように思いました。

 

これらの動画に総じて言えるのは、文例を歌ってはいるんだけど、歌の下手さや映像のシチュエーション、ツッコミどころなどの方に気を取られてしまって、文章がほとんどアタマの中に入ってこないということ。
シュールな感じや痛々しい演出は、考えつくされた演出で、意図のとおりに作られているのではないかということ。
しかし、ここまで映像を作り込めるなら、もう少し、楽しい、おかしい、嬉しい、といった感情に視聴者がなるように映像を作り込んだほうが、印象にも残るように思いました。どこにも微妙に届かない、なにか物足りない絶妙な感情を呼び起こす演出ではありますが、なんとなくもったいない感じがします。

 

最後に、歌が上手なバージョンも。

歌は上手なので、ほんわかします。これは、歌詞もアタマに入ってきました。
いい感じです。

ただ、子供と風呂に入っているときに、こんな歌うたうかな〜?という疑問は若干ありましたが、他が違和感だらけなので、これはよしとしましょう。

 

以上、NTT西日本さんの文例の森の特設サイトはこちらです。他にも3本ほど動画があります。

文例の森